私たちは「お客様感動度 120%」を謳っています。そして、これを届けるのは私ではなく、サービスを提供するベアーズレディの皆さんです。ですから、彼女達とはいつも「本物のホスピタリティとは何か」について一緒に考えるように努めています。
ベアーズレディの皆さんは現在何名くらいいらっしゃるのでしょうか?
約2,300名いらっしゃいます。
ものすごい人数ですね。
確かにたくさんのレディさんにサポート頂いています。だからこそ直接のコミュニケーションを大事にしています。
ある日、創業時からご利用頂いているお客様から私の携帯電話に連絡がありました。「ごぼうがない!」とおっしゃるのです。夜の21時頃だったでしょうか…。お客様が仕事を終え、帰宅後料理をしようと思ったら、キッチンにあるはずのごぼうがなかったようなのです。事情をしっかりと伺い、その後担当のベアーズレディに私から電話をしました。
彼女が言うには、「そのごぼうは買ってから3週間ほど経過していたようで、腐りかけていました」「キッチンに残る匂いなどを考慮し、廃棄しました」とのことでした。お客様が帰ってきたときに、もし嫌な匂いがキッチンに残っていれば、お客様は笑顔になれないでしょう。ですから、彼女の判断はホスピタリティ精神にそった行動だと思いますし、決してマニュアル教育では養えないものだと思います。
確かに、マニュアルでは、そういった細かなケース1つ1つについての対応を明記することはできないでしょうし、明記しても覚えられないでしょうね。
そう思います。サービスの現場ではそれこそ多種多様な場面に遭遇します。その時にどう判断し、どう行動するか…。「家庭に、社会に、ひとつでも多くの笑顔の創出に貢献するためにどうすればいいか」という判断軸、これを「ベアーズDNA」と呼んでいますが、このDNAがしっかりと備わっているかどうかでベアーズレディの対応は変わるでしょう。
彼女の判断の根っこにはベアーズDNAが宿っていたということですね。
そう思います。彼女は、ごぼうを目にしたときに判断を求められたのです。そして、正しい判断をしてくれたと思います。ただ、ホスピタリティの世界は無限です。
仕事が大変忙しく、ごぼうをいつ買ったかなんていちいち覚えてはいられないお客様もいらっしゃいます。とにかく仕事を終え、我が家にようやく帰り、一息ついて、そして、ごぼうを使って料理をしようと思ったのでしょう。そうしたら、ごぼうがなかった…。
彼女は、さらに一段深い判断、そして行動をすることにより、もっとたくさんの笑顔をつくり出すこともできたのです。お客様に、「ごぼうが腐りかけているので」と一言メモを残しておけば、あるいはお客様に連絡をしておけば、お客様は感謝の気持ちを抱き笑顔になれたでしょうし、場合によっては買い物を要望することもできたでしょう。
結果としては、お客様にごぼうを探す手間、そしてベアーズレディや私宛の電話連絡の手間をかけさせてしまいました。こうしたケースを通じて、「ホスピタリティとは何か」についてベアーズレディも、そして私も学び続けています。
また、社内で開催されている様々なサークル活動に一緒に参加したりしながら、毎日必ずいろんなベアーズレディと会話をするようにしています。そこではいろいろな相談を受けます。どう判断すればいいのか、何を一番大切にすべきなのか…とにかくブレない軸をしっかりともち、常にそれを伝えています。判断軸がブレると、行動が変わり、ベアーズがベアーズでなくなってしまいます。私たちは、単に「家事を代行する」わけではないのです。