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「次のマルハン」に向けて、今はどのようなことに取り組まれているのでしょうか?
昨年、イズムの中に「組織理念」を新たに打ち立てました。
「共感参画型組織 ~夢を語り、自ら参画せよ~」
「挑戦し続ける組織 ~失敗や変化を恐れず挑戦せよ~」
「チームマルハン ~IではなくWeで考えよ~」
の3つです。
その頃、店長たちと若手従業員のことを話しているときに、あることに気づいたのです。
あること…
今でも「共感型採用」を重視しているのですが、新卒採用を始めた頃は「将来像」に共感してくれていたけれども、最近はまさに「今」に共感しているのではないだろうか、と。
90年代前半の頃は、学生を魅了できるものは何もなかった。自慢できるものもなかった。将来への熱い想いだけだった。だから当時マルハンへ入社してくれた従業員は、マルハンのビジョンに共感し、その実現に人生をかける決意をしてくれていた。
その後、彼ら・彼女達の努力によって、MPT渋谷、立派な本社オフィス、静岡県伊東市の「マルハンビジネススクール伊豆高原」といった魅了できるモノを次々とつくっていくことができたと思います。
しかし、それと引き換えに、「ないモノからあるモノ」へ、「将来から今」へと共感の対象が変質していっているのではないかと気づいたのです。
マルハンの歴史でもあり、成長を支えてきた「人のチャレンジ」が弱まっているのではないかという懸念ですか?
まさにそうです。
若手従業員に「これからの人生の目標は?」と尋ねたとき、「店長になる」なんていう答えが返ってきそうな懸念があるのです。店長はとても重要なポストですが、現状の店長をイメージして言っているのであれば、それは将来につながるものにはなりません。新しい店長像を切り開き、その先にある将来を描き、チャレンジするものであってもらいたいと思います。
こうした懸念はマルハンが売上高1兆円を達成した2005年頃から感覚としてありました。
2兆円だって、3兆円だってこのまま店舗展開していけばおそらく到達できるだろう…しかしその先に、従業員が共感できる未来像があるのだろうか、と。
ですから、「世界レベル」「エンターテインメント企業」を謳い、「今はないモノ」を掲げ、従業員がそれぞれの夢をそこに重ね合わせていけるようにしているのです。
「世界レベルのエンターテインメント企業」には具体的にどのような意味を込めたのでしょうか?
世界規模や海外進出をしていくという意味合いより世界水準、つまり『世界レベル』を強く意識したものになっています。私たちが提供するサービスが業界や日本だけのレベルにとどまることなく、将来につながる高水準を次なる目標にしようとするものなのです。今行っているサービスが「世界レベルなのか?」と常に自らに問いただし、意識する必要があります。
「1.5リットルのマーケット」という言葉があります。
1.5リットルとは、人間が一日に摂取する水分量のことです。このマーケットの中で、各飲料メーカーは毎日競争しているわけです。
昔なら水、麦茶、牛乳などある程度のカテゴリーに限定されていました。しかし、そのうち炭酸飲料やスポーツ飲料が生まれ、今ではコンビニエンスストアに行けば、冷蔵庫に数え切れないほどのカテゴリーや種類のドリンクが陳列されています。
つまり、例えばトマトジュースメーカーは、トマトジュースメーカー同士で競争していた時代から、その境界線がなくなり、ありとあらゆる飲料メーカーとの競争になったのです。
パチンコ業界も同じだと…。
同じです。
私たちマルハンも、「隣のパチンコ店」と闘っているだけではダメなのです。パチンコ業界の外、つまりレジャー産業全体の中でどれだけ魅力を伝えられるか、そのためのチャレンジが必要だと感じているのです。
また、「世界レベル」の対象は店頭接客だけを指したわけではありません。
例えば、人事部門であれば人事という領域で世界レベルのシステムやサービスを実現していこう、という想いを込めています。
パチンコ業界の中だけで認められ、活躍できる人材ではなく、外の世界で認められるような人材を育成していきたいのです。
ある外食大手チェーンで幹部クラスの人材を探すことになったとき、その経営者が「マルハンの店長を採ってこい!」と言われるような人材イメージです。
私は、共感型採用活動の現場に長年直接参画してきました。そして、入社してくれた従業員とたくさんの約束をしてきたのです。「こんなことがしたいんだ!」と。
約束は One Way では成立しないと思っています。まさに、「I(私)」ではなく「We(私たち)」の関係で成立するものです。
私と従業員との真ん中には、給料とか休日日数ではなく、マルハンの将来像があるのです。義務ではなく希望です。
従業員達は、周囲の反対や偏見を押し切ってマルハンへの入社を決意してくれました。
そういう決意や想いが私を支えてくれています。
だから私は約束を忘れません。これまでも、そしてこれからも夢を追い求め、そして実現していきます。
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